【Fortune要約】イラン戦争は「週休3日」をもたらす?戦争が引き金となる「合法的出社拒否」のゆくえ|サクッと読める英文ビジネスニュース
Covid gave us hybrid work. The Iran War might give us a four-day week?and this time, experts say it could stick|Fortune|March 21, 2026
* * *
COVID-19 gave us hybrid work. The Iran War might give us a three-day weekend.短期収束とはならなかったイラン戦争。終わりの見えない原油高騰。
このパニックの他に、我々の生活様式にこの戦争は「何か」変化をもたらすだろうか。
フィリピン政府は3月24日、「国家エネルギー非常事態(State of National Energy Emergency)」を正式に宣言。石油輸入の約98%を依存する同国は、オフィスの電気代などを節約するため、行政機関の一部で週4日勤務を試験的に開始した。
そもそも東南アジアの新興国で週休3日制がとられたのは、これらの国では交通インフラが限られ(limited transport infrastructure)ることから、異動は車やバイクと言った個人の手段に頼っている事情があるからなのだ。
すなわち、燃料費高騰に対しては相対的に免疫があるということだろう。
ところが、いずれは「大衆の要望」的なものが「これまでの普通」を変えていく、と専門家は見る。
というのも、コロナの時も、「リモートワークが広まったのは、(別に)企業が計画したからではなかった」からだそうだ。
今回の実験は、「仕事は4日間で済む(they can get the job done in four days)」という既成事実を生むだろうか。これだけのAI普及を前提とすれば、おそらく確実に「イエス」であろう。
そうすると、何百万人もの労働者にとって「週4日勤務でなんとかなる」という事実そのもの(The mere fact)は、「週4日制」を求める運動が待ち望んでいた「転換点(the tipping point)」になる、と筆者は言う。
人間、一度短縮勤務の味を知ってしまえば、たとえそれが強制されたものであっても、元に戻るよう説得されるのは困難ということだろう。
残念ながら、こういう方たちは、英文メディアだと「低スキル職種」や「対面型、肉体労働」に従事する人々といった言われ方をする。
今回紹介する記事によれば、それは『週休3日(a three-day weekend)』だそうだ。
唐突に何?と思うかもしれない。筆者によれば、「新型コロナウイルス(COVID-19)はハイブリッドワーク(hybrid work)をもたらした」ことを踏まえれば、十分にあり得ることだという。
ぜひ全文を読んで欲しい。
唐突に何?と思うかもしれない。筆者によれば、「新型コロナウイルス(COVID-19)はハイブリッドワーク(hybrid work)をもたらした」ことを踏まえれば、十分にあり得ることだという。
ぜひ全文を読んで欲しい。
* * *
|「週4日制」というソリューション
It started in Asia, but now major governments around the world are once again mandating that workers stay home to save on fuel and survive an energy crisis as the war in the Middle East threatens vital oil shipments through the Strait of Hormuz.イランでの紛争を受け、ホルムズ海峡を通過する原油の輸送は事実上の停止。
これを受け、原油備蓄の乏しいスリランカ、フィリピン、パキスタンなどは、国を挙げて燃料節約をとらねばならなくなった。
これらの国が導入したのが「週4日勤務制」への移行だ。
これらの国が導入したのが「週4日勤務制」への移行だ。
フィリピン政府は3月24日、「国家エネルギー非常事態(State of National Energy Emergency)」を正式に宣言。石油輸入の約98%を依存する同国は、オフィスの電気代などを節約するため、行政機関の一部で週4日勤務を試験的に開始した。
* * *
What began as an emergency measure in the developing world is now spreading globally. Sound familiar? We’ve been here before:「発展途上国で緊急措置(an emergency measure)として始まった動きは、世界中に広がる(spreading globally)」と筆者はいう。
この動きはコロナ下で在宅勤務が広がったのと一緒で、「我々は経験済みだ(We’ve been here before)」とのことだ。何が「経験」かというと、一時的だと思われていた変化が、その後に恒久的になるという経験だ。
少し前のパンデミック下では、強制的に「ステイ・ホーム」への一斉変化が世界中で余儀なくされた。その後、オフィスは再開したが、ハイブリッドワークという働き方は確かに消えていはいない。
* * *
|立ち上がれ「週4勤務」勢!
...limited transport infrastructure and higher exposure to fuel price volatility make last-minute policy changes more necessary.
On that basis, she says a permanent four-day week in the near term is more likely to become the new norm in developing countries.アジアでとられた緊急の「週休3日制」策。欧米にも波及するだろうか。「そんなに簡単ではないがイエス」というのが専門家の見解だ。
そもそも東南アジアの新興国で週休3日制がとられたのは、これらの国では交通インフラが限られ(limited transport infrastructure)ることから、異動は車やバイクと言った個人の手段に頼っている事情があるからなのだ。
そういった国は言わば、「燃料価格の変動にさらされやすい(higher exposure to fuel price volatility)」ので、出勤制限といった「最後の手段」がとられたと専門家は分析する。
その反面、ヨーロッパや日本の都市部は、公共交通機関は発達し一部の新興国ほど個人輸送(自家用車)には依存していない。
その反面、ヨーロッパや日本の都市部は、公共交通機関は発達し一部の新興国ほど個人輸送(自家用車)には依存していない。
すなわち、燃料費高騰に対しては相対的に免疫があるということだろう。
* * *
The mere fact that millions of workers are about to spend an extended period proving they can get the job done in four days could be the tipping point the movement has been waiting for.
“Remote work didn’t spread because companies planned it,”
ところが、いずれは「大衆の要望」的なものが「これまでの普通」を変えていく、と専門家は見る。
というのも、コロナの時も、「リモートワークが広まったのは、(別に)企業が計画したからではなかった」からだそうだ。
どういうことかというと、コロナの時は、パンデミックという危機が「リモートワーク」という社会的実験を「強制」したということだ。その実験は成功したのだが、労働者はその実験で得られた「合法的出社拒否」という権利を手放すことを拒否した。
同じ論理が今回も当てはまりそうなのだ。
今回の実験は、「仕事は4日間で済む(they can get the job done in four days)」という既成事実を生むだろうか。これだけのAI普及を前提とすれば、おそらく確実に「イエス」であろう。
そうすると、何百万人もの労働者にとって「週4日勤務でなんとかなる」という事実そのもの(The mere fact)は、「週4日制」を求める運動が待ち望んでいた「転換点(the tipping point)」になる、と筆者は言う。
人間、一度短縮勤務の味を知ってしまえば、たとえそれが強制されたものであっても、元に戻るよう説得されるのは困難ということだろう。
* * *
|取り残される人たち
Ultimately, ... although a four-day workweek could help reduce the current gender gap, it could “widen disparities between skilled and low-skilled workers.“とはいえ、コロナの時にも出勤不可避な「エッセンシャル・ワーカー」がいたように、配送ドライバー、建設作業員、介護職、小売スタッフといった出勤が前提の仕事があるが、これらの仕事は「週4日」でいいとはならない。
残念ながら、こういう方たちは、英文メディアだと「低スキル職種」や「対面型、肉体労働」に従事する人々といった言われ方をする。
別にオフィスワーカーが必ずしも高スキルというわけではなかろうが、欧米は「高等教育=高スキル」とするのでどうしてもこういった分類になる。
専門家の見方は、週4日制は最終的にはこういう方たちとオフィスワーカーとの「格差を広げる可能性がある」と警告する。
専門家の見方は、週4日制は最終的にはこういう方たちとオフィスワーカーとの「格差を広げる可能性がある」と警告する。
* * *
The divisions don’t stop there.
Rivkin warns that the four-day workweek could fracture workplaces from the inside out. “For example, if an administrative worker in a hospital works 4 days a week, while a nurse has to work 5 days a week.”分断はそれだけでは終わらない(don’t stop there)。
職場によっては職種差別ということも起こり得る。ここにあるように、病院の事務職員は週4日勤務なのに、看護師は週5日働かなければならないみたいなことが起こり得る。
そのような勤務形態がもたらすのは「職場の内部崩壊(fracture workplaces from inside out)」だ。
本記事はこう締めくくる。さらには「肉体的に過酷な職業はさらに不人気になり、人員確保を困難にする」と予測する。
そのような勤務形態がもたらすのは「職場の内部崩壊(fracture workplaces from inside out)」だ。
* * *
The result isn’t a more equitable workplace?it’s a more resentful one.「その結果生まれるのは、より公平な職場(a more equitable workplace)ではなく、より怨念の渦巻く(a more resentful)職場だ」
本記事はこう締めくくる。さらには「肉体的に過酷な職業はさらに不人気になり、人員確保を困難にする」と予測する。
確かにそうかもしれない。だが、特に人不足の日本では、そういった仕事が「エッセンシャル」である限り、いずれはAIでもできる「週4」よりも「週5」労働の方が給料が良い、ということになったりするのでは?と思うのだが…
*****
