FT要約|アメリカにて;ダウンサイズ・メニューをどうぞ|サクッと読める英文ビジネスニュース

US restaurants downsize meals to counter anti-obesity drugs and affordability crisis|Financial Times|Feb 18 2026

   


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Olive Garden, the chain of Italian food restaurants known for its “never-ending” soup or salad and breadsticks offering that gives customers unlimited refills, last month introduced seven existing menu items in reduced sizes at its 900 US restaurants. 

 Olive Garden というアメリカのファミレスチェーン。「アメリカ版・ちょっと豪華で賑やかなサイゼリヤ」みたいなものだそうだ。


山盛りのサラダとブレッドスティックで有名で、「おかわり自由(unlimited refills)」のことを「never-ending」言うらしい。秀逸なネーミングだ。

 

今回紹介する記事、そんなアメリカのレストランの「山盛り」文化の変化について伝えている。

 

ぜひ全文を読んで欲しい。


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|「特盛」はかつてのものに

The “supersized” servings that have long defined American dining are shrinking as rising costs and the growing use of weight-loss drugs prompt restaurateurs to offer smaller portions.
アメリカの食文化を象徴してきた「スーパーサイズ(特大盛り)」。

マックなんかでなんとなくOKしてしまうと、ソフトドリンクのカップが小脇で抱えるぐらいの大きさになったりする。店によってはドリンクバーがフロアの方にもあって、「refill(おかわり)」が無制限だったりする。

お代わりタダとなると、そんなに喉が渇いてなくてもリフィルしないと損な気分になったりするのが人間のサガだ。アメリカの肥満問題の闇深さを象徴するこのスタイル、最近どうも見直されつつあるそうだ。

背景にあるのはやはりコスト増(rising costs)だが、現代アメリカらしいのが、肥満治療薬の普及(growing use of weight-loss drug)も大いに貢献しているとのことだ。


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|食欲は人工的に抑え込む

They also face a threat from the growing use of GLP-1 weight-loss medications that suppress appetite. Analysts said establishments could respond by offering smaller plates.

「GLP-1受容体作動薬(GLP-1 medications)」という肥満治療薬。

小腸から分泌される「GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)」というホルモンの働きを模した薬らしく、胃の動きを緩やかにして満腹感を持続させたり、脳の満腹中枢に直接働きかて食欲を抑制したりしてくれるそうだ。

日本でも糖尿病治療薬として承認されているものもあるらしい。

こういった薬を「脅威(threats)」とするかが適切かは別として、アメリカの飲食店は、そうして小さくなりつつあるアメリカ人の「胃袋」問題に直面しているとのことだ。

レストランはそれに加え、食材、エネルギー、人件費などコスト上昇要因にも直面している。そんな中、料理の量を減らす、即ち「ポーションを小さくすること(offer smaller portions)」は、賢明な戦略といえるらしい。

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Think-tank Rand estimates nearly 12 per cent of Americans use the drugs, while research by Morning Consult has shown users are more likely to eat at home and order less when they dine out.
というのも、アメリカでの肥満治療薬の普及は現実で、その効果も本物のようなのだ。

数字は語る。なんとアメリカ人の約12%も肥満治療薬を利用しているとのことで、それらの薬の利用者は、外食を控えて自宅で食事をする傾向が強くなる(more likely eat at home)とのことだ。

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|やはり「もったいない」は正義


というのも、アメリカ人の食事のポーションはフランスよりも13%多いとのことだ。我々アジア人から思っていた「アメリカ人よく食うな…」というのは、ヨーロッパの人達も思っていたのだろう。

この長年の「portion distortion」。アメリカの肥満問題はもちろんだが、食品廃棄の問題の根源でもあった。消費者側も「より少量、より安価」を求めている今、「smaller portion」はSDGsに照らしても有効策のようだ。


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“Their appetite is suppressed and we don’t want them to leave feeling overwhelmed and like they’ve wasted food.”

「料理の量に圧倒され(feeling overwhelmed)たり、食べ物を無駄にしたりしたという思いで店を後にしてほしくない」


smaller portionを提供する飲食店の声だ。アメリカでは「足るを知る」のに、とんでもない物価高と高額な薬の後押しが必要だったということか…


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