日本の軽自動車がBYDになる日…?|Financial Times|2025.06.02
FT|BYD plans EV in Japan's $18bn minicar sector|2025.06.02
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"If customers properly understand the economic rationale, they are sufficiently willing to buy kei cars that aren't made by the existing major brands,"日産の EV 軽自動車、サクラは約260万円。BYD のコンパクトEVのドルフィン。こちらは約290万円だ。
今後 BYD が売り出す軽自動車がドルフィンより安い価格帯なら、経済合理的な(economic rationale)消費者は次の軽をどのブランドにするだろうか。上の引用は BYD 日本社長のコメントだ。
6月2日付のFT記事「BYD plans EV in Japan's $18bn minicar sector」は、そんな中国 EV メーカー BYD の計画について興味深く伝えている。
6月2日付のFT記事「BYD plans EV in Japan's $18bn minicar sector」は、そんな中国 EV メーカー BYD の計画について興味深く伝えている。
ぜひ全文を読んで欲しい。
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|BYD、日本の軽自動車市場に参入?
The leading electric-vehicle maker, whose cars overtook Tesla in European sales in April, plans to release a low-cost battery-powered kei car in Japan next year.ヨーロッパでは既にテスラを凌ぐ台数を売るようになった BYD。この会社がついに日本の軽自動車市場に狙いをつけた。
日本の軽自動車はこの記事では「unique class of boxy minicars」と説明される。確かに、軽は日本以外走っていない。アメリカでの実体験だが、トヨタのディーラーでヤリスより小さい車はないかと尋ねたところ「お前バイク探してるの?」と言われたのが思い出される。
日本で売れる車の40%は軽自動車とのことだ。確かに、価格が安いこともあるのか、田舎だと軽が多い。
BYD は長年日系メーカーの牙城であった軽自動車マーケットに商機を見ている。というのも、高い税金のおかげでガソリンは高い、人口減少もあって給油スタンドはどんどん消えていっている日本の地方において、一回のチャージで 180キロも走るお手頃の EV はベストフィットとである見ているのだ。
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BYD aims to loosen the decades-long dominance of the segment by Japanese carmakers including Toyota, Honda and Nissan.
... it saw an opening for low-cost miniature EVs of a similar size to "Mr Bean's Austin Mini Cooper" as high taxes push up conventional fuel prices and petrol stations rapidly disappear in depopulating rural Japan.
BYD は長年日系メーカーの牙城であった軽自動車マーケットに商機を見ている。というのも、高い税金のおかげでガソリンは高い、人口減少もあって給油スタンドはどんどん消えていっている日本の地方において、一回のチャージで 180キロも走るお手頃の EV はベストフィットとである見ているのだ。
なんとも的確なマーケット分析である。
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|どうする国産メーカー
Chinese carmakers have been snatching sales away from Japanese rivals in their traditional stronghold of southeast Asia but the planned kei car is among BYD's first to be designed for overseas market without being sold first in China.BYD は 1995年に創業したが、もとはバッテリーのメーカだ。2003 年に中国の自動車メーカーを買収し自動車産業に参入した。同社の強みはバッテリーはもちろんモーター等も自社で内省できる点で、東南アジアマーケットで日本のシェアを奪ってきた。
今回驚きなのは、BYDが日本の市場のために新しく軽自動車をデザインしようとしていることだ。既に中国で売ってる車を日本で売ろうとしているのではない。
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However, analysts cautioned that BYD would face uphill battle to attract Japanese customers, who are fiercely loyal to homegrown producers, distrustful of Chinese brands and demand top-notch service from dealers.
The vehicle launch...is set to come at a crucial time for Japan's car sector. Profits could be crushed by President Trump's tariffs and the US is negotiating to lower non-tariff barriers for foreign groups in Japan's car market.もちろん日本の自動車マーケットはそんなに簡単ではない。日本人の日本メーカー信仰はそんなに簡単に揺るがないだろうし、「最上級(top-notch)」かどうかはさておき、買い替え時期まで提案してくるディーラーの「カスタマーサービス」を BYD が構築するのは大変だろう。
ただ、日本の自動車マーケットは既に別の国のターゲットとなっている。そう、アメリカさんだ。先方は日本における外車のシェアは 6%未満なことがいたくご不満なようで、関税交渉ではこのことを「非関税障壁」として突いている。
ただでさえ日本車のセールスに逆風が吹いているにもかかわらず、これまで国内メーカーにとって盤石な市場であった軽自動車までも、今後逆風が吹きそうなのだ。
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日本のメーカーには是非、こういった事実を見て頑張ってほしい…!
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