金の高騰の背景には世界的な財政危機｜bloomberg｜サクッと読める英文ビジネスニュース
Gold, Bitcoin Surge on Concerns Over Global Debt Pile｜bloomberg｜2025.10.06
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The political situations across these countries “give you a reason to buy gold and Bitcoin as debasement hedges,”「これらの国々の政治状況は、通貨価値の下落に対するヘッジとして金やビットコインを買う理由になる」だそうだ。専門家のコメントだ。
総裁選の結果を受け、週明けに株価は急伸、円安が進んだ。他方で、同じように大きな動きがあった市場がある。ビットコインと金（gold）だ。
米ドル建てのビットコイン価格は、５日には１２．５万ドルを初めて突破。8月以来の最高値を更新した。翌6日には１２．５８万ドルまで上昇し、最高値を更新している。年初来では３３％超もの上昇だ。
金価格も高値圏で推移。9月29日に1gあたり2万円を初めて突破し、円安も影響して、円建ての国内金価格は史上最高水準を維持している。
これらの動きの原因は全て同じ、というのが10月6日のブルームバーグの記事の指摘だ。
すなわち「これらの国々の政治状況」が背景にある。
興味深いのでぜひ全文を読んでほしい。
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｜「通貨価値の下落（デベースメント）取引」
Growing fiscal concerns in some of the world’s biggest economies are adding momentum to a so-called “debasement trade,” as investors flock to the perceived safety of Bitcoin, gold and silver while pulling away from major currencies.「通貨価値の下落（debasement）取引」というものがあるらしい。AI君が説明する定義は下のようなものだ；
The term "debasement trade" refers to an investment strategy used by individuals or institutions to protect wealth against the devaluation of fiat currencies, especially during times of high inflation, excessive government debt, or expansive monetary policy.
デベースメント取引とは、政府による通貨の価値の低下（通貨の切り下げ）に備えて資産を守るための投資戦略、だそうだ。
通貨切り下げなんてどっかで起きてる？
そうではない。通貨価値の下落が、日本以外でも起こっているということだ。
何でそんなことが起こっているかというと、上の引用が伝えるように、「世界の主要経済国の一部で財政不安（fiscal concerns in some of the world’s biggest economies）」が高まっており、投資家たちが主要通貨（fiat currencies）から資金を引き揚げ、ビットコインや金、銀に資金を「通貨価値の下落に対するヘッジとして（as debasement hedges）」移しているというわけだ。
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｜下がる通貨、上がる金
The yen tumbled on Monday as pro-stimulus lawmaker Sanae Takaichi was set to become Japan’s next prime minister. The dollar, which has weakened about 30% against Bitcoin this year, remains under pressure as the US government shutdown drags on. The euro has its own problems with fresh political uncertainty brewing in France.ここで日米欧の状況を眺めてみよう;
- 日本では積極財政（pro-stimulus）の政治家が次期首相に就任する見通し
- アメリカは予算成立ができず、政府の閉鎖が進行中。それでなくても７月に成立した「One Big Beautiful Bill Act」は大型歳出・減税パッケージがその中身。
- 首相が組閣から14時間で総辞職、辞任したフランスでは、歳出削減を盛り込んだ緊縮的な予算案の成立の目途が立っていない。
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At the heart of these moves lies a growing pile of debt across the US, Japan and Europe that countries are struggling to manage. That’s boosting the appeal of alternative assets like precious metals and cryptocurrencies, which are setting new milestones.財政不安があるのは、米国、日本、欧州ともに膨大な債務を抱えているからだ。今の政治状況は、どの国についても、その債務の管理を余計に困難にさせている。
そんな中、逆に魅力を増すのが、金属や暗号資産といった代替資産（alternative assets）、というわけだ。
いずれ起こる『危機の予兆』。
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いずれ起こる『危機の予兆』。
そう思うと、この金と暗号資産の動き、心配になってこないだろうか？
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