【FOX NEWS要約】保険料12倍の衝撃。地獄の航路を「金」で解決しようとする政治の限界|サクッと読める英文ビジネスニュース
The unlikely tool Trump is eyeing to tackle rising oil prices amid the Iran conflict|FOX NEWS|March 8, 2026
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The new battleground in the Gulf isn’t just on the water ? it’s in the insurance market, where war-risk coverage can determine which oil tankers sail and which stay put.
「ペルシャ湾における新たな戦場は、もはや水上だけではない」
今回紹介するFOX Newsの記事はこのように言う。何が戦場かというと、ビジネスにおいては「船舶保険」市場のことだそうだ。
イランとオマーンの間に位置する狭い通路。ホルムズ海峡。
1日あたり約2,000万バレルの石油と、世界供給量の約5分の1に相当する液化天然ガス(LNG)を運んでいる。
今回の紛争をきっかけに、「供給寸断の恐れ」を背景とした原油価格の急騰が市場を動揺させたのは、今週見ての通りだ。
そんな中、本記事によれば、今後は「保険」の有無が石油タンカーの交通とエネルギー輸送の運命を握るとしている…のだが、果たしてはそういうことなのか、ぜひ全文を読んで判断してほしい。
「政府保証の保険プログラム(a government-backed insurance program)を利用することで、船舶の戦争リスク保険料(war-risk premiums)を引き下げることができる」
トランプ大統領はこう述べた。
そんな中、本記事によれば、今後は「保険」の有無が石油タンカーの交通とエネルギー輸送の運命を握るとしている…のだが、果たしてはそういうことなのか、ぜひ全文を読んで判断してほしい。
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|「バックストップ」
President Donald Trump said the U.S. could use a government-backed insurance program to lower war-risk premiums for vessels in the region.
Under a backstop, the government would absorb part of any major losses, easing pressure on private insurers and shipowners.
「政府保証の保険プログラム(a government-backed insurance program)を利用することで、船舶の戦争リスク保険料(war-risk premiums)を引き下げることができる」
トランプ大統領はこう述べた。
具体的には、米政府機関である国際開発金融公社(DFC)を通じて「適正な価格」で再保険を提供するという計画だ。
「再保険」とは、保険会社のための保険とのことだ。
「再保険」とは、保険会社のための保険とのことだ。
今回は、保険会社が負う戦争リスクを最終的に政府がケツ持ちするという意味で、「backstop(バックストップ)」=最終的な裏付けと言っている。
どういうことかというと、戦争という保険会社が抱えきれない大きな損失について、その一部を国が吸収することで、民間保険会社や船主の負担を軽減するという仕組みだ。
今回の紛争を受け、ホルムズ海峡を通過する船舶の保険料が以前の約12倍にまで跳ね上がった。具体的には、それまでは船の価値の約0.25%程度が相場だった保険料が、3%まで引き上げられたらしい。
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|「無保険」状態
Some global insurers are already tightening terms. Maritime insurance titans Gard, Skuld, NorthStandard, the London P&I Club and the American Club, have already canceled war-risk coverage, leaving voyages through Iranian and nearby waters without insurance.この再保険という仕組み。どれほど重要なのかは以下の通りだ;
今回の紛争を受け、ホルムズ海峡を通過する船舶の保険料が以前の約12倍にまで跳ね上がった。具体的には、それまでは船の価値の約0.25%程度が相場だった保険料が、3%まで引き上げられたらしい。
保険料が上がると、海運業者は「戦争リスク・サーチャージ」という割増料金を荷主に上乗せする。原油の輸入者としては、そのコスト増分をどうするかが問題だ。
ガソリンの販売価格に転嫁できればまだいい。転嫁できない荷主は自分でその分を被るか、サーチャージがかからないよう船舶ルートを迂回したり一時停止したりすることが余儀なくされる。そういった諸々の遅延は供給を逼迫させ、原油価格を押し上げることになるのだ。
これがまさに今起こっていることだ。現に国際的に営業する一部の保険会社は、すでに条件(terms)を厳格化した。
さらには、そもそも損害の額など予測できないとして、戦争リスクの補償をキャンセル(保険を引き受けない)会社も出始めた。
イラン周辺海域を航行する船舶は無保険状態(without insurance)となったのだ。
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|いや、そういうことでは‥
...coverage is a baseline requirement for ships transiting the Strait of Hormuz, but it doesn’t eliminate the risk.この無保険状態を解消するために、「そのリスク最後は国が引き受けます」で出してきたのが今回の「再保険」だ。
これでタンカーは海峡を安心して航行できるか?
そんなわけはない。数字上はgoでも、船を動かすのは生身の人間だ。
保険は最低限の要件(a baseline requirement)だが、リスクそのものを排除するものではない(doesn’t eliminate the risk)と専門家は指摘する。
世界的な再保険会社ロイズ・オブ・ロンドン(ロイズ保険組合)は先日、「依頼があれば、基本的には誰にでも依然として補償を提供する」と表明した。湾岸地域で足止めされている船舶への保険解約や保険料引き上げに対する批判に対応した格好だ。
ただし、ロイズ自身も、船舶交通の停滞は「保険の問題ではなく、船舶と乗組員の安全の問題だ」とするところは譲らない。
事故する確率が通常の12倍の車には、いくら保険がかかっていても乗らないだろう。「もしも」に備えるのが保険であって、命に値段をかけるために用意するのではない。
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"But even with that insurance in place, it’s little comfort for those on the ship if there’s a chance the vessel is going to be attacked,"
「たとえ保険があったとしても、船が攻撃される可能性がある以上、乗組員にとっては何の慰めにもならない(little comfort)」同じ専門家の指摘だ。
本当に保険でどうにかなると思ってた人、米政権にどれぐらいいたのだろうか‥
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